民衆の反抗



最近の中国ではテロと呼ばれるものが増えている。

テロと一口に言ってもその目的はさまざまだ。テロリズムの定義も定まっていない。Wikipedeiaでは、テロリズムについて「何らかの政治的目的を実現するために暴力によって脅威(恐怖心)を相手に与えることを手段として、用いる傾向・主義、及びそれに行われた行為のことである」と書かれている。日本国内法でも法律により種々の定義が存在するようだ。(公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律、警察庁組織令、自衛隊法)

最近、中国では北京の天安門広場では自動車による衝突/炎上事件、山西省太原の共産党委員会ビルの前では爆発事件 と続けて耳目を引く事件があった。前者は中国指導部にアピールするための場所を選んでいるし、後者は 地方か、中央か分からないが、共産党幹部に向けたものであることは明白だ。

前者について 中国政府はテロだと主張しているが、3人の同乗者のうち女性が二人、そのうち一人は妊娠していたという情報がある。自爆テロは 自分の生命を犠牲にしたテロ行為であるが、普通は犠牲者は一人だ。二人犠牲志願者がいるなら、2台別な場所で行うほうが効果は大きい。運転が出来なければ、練習すればいいし、歩いていっても、自転車でも、タクシーを使ってもテロ行為は可能だ。3人も乗っている必要はない。そのように考えると、この事件はテロというよりもチベットで見られるような、抗議の焼身自殺と同じだ。相手に恐怖心を抱かせるというよりも、世間の同情を引くのが目的だ。

後者の事件は 明らかに共産党幹部を狙っている。それもちょうど中央規律委員会が調査に入ったタイミングだ。こちらの方が政治的でテロに見えるが、実際は規律委員会の調査を妨害するのが目的だという情報もある。
http://www.epochtimes.jp/jp/2013/11/html/d92868.html

この記事から推測すると 政治的なテロではなく権力抗争、あるいは、汚職の隠蔽である。

上記を考えると、なかなか逮捕まで時間がかかるな、と思っていたところ、本日 すでに犯人を拘束 と報道された。この犯人は、9年の判決を受けた経験がある窃盗の前科持ちとのこと。自宅に爆発物を隠匿していたというが、およそ犯人像とあわない。逃亡時には黒塗りのサンタナで走り去ったということだが、窃盗で捕まるような人間が自家用車が持っていることはない。中国では自家用車を持っている人間は10%に満たないし、9年の懲役判決を受けた人間は、その10%に這い上がれない。

自分で爆発物を作ったというのも不思議な話だ。圧力鍋で連想しているかもしれないが、圧力鍋は、高級デパートでやっと手に入る調理道具だ。また連続して起爆させるというのはかなり難易度が高い。爆発物に鉄球、鉄片を入れるのは、殺傷能力を高めるためのものだから、かなり高度な設計だ。組織的であり、専門家がいると考えるのが妥当だ

なぜ、簡単に捕まったかというと、捕まったことにしないと都合が悪いからだ。真犯人とは考えられない。
1.明日から始まる三全中で、社会不安勢力を力で抑え込んでいる太子党は、期間中にリベラルな団派に攻撃されないために、この件が終了したように見せかけた。 社会不安が起きているのは、共産党の腐敗と太子党の強権的な政策が原因だ。三全中の間に腐敗と強権政治が問われて責任が問われることも防ぎたい。政策変換、社会改革がおき、リベラルな政治に転換し透明性が高まると、共産党の地位も、共産党員の特権が危なくなるというのが理由だ。

2.真犯人が捕まると都合が悪いのかもしれない。狙いが規律委員会に対する威迫であれば、地元公安が推測する真犯人は、地元共産党員か、地方政府関係者だ。窃盗前科の人間ではありえない。パシリの可能性は残るが、その場合は、真犯人は三全中あとに捕まえるため、これから、極秘裏に捜査は継続。窃盗前科なら、冤罪をかぶせられても抗弁できない。しばらくは、耳目を欺ける。

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