中国共産党の隠れた企み

中国は西側諸国の価値基準から見るとおかしな国だ。

1)政府を共産党が支配している。今の共産党支配は、マルクスが唱えたプロレタリアート独裁からは程遠く、共産党員は治外法権を享受し、人民解放軍は政府のコントロール下にない。

2)隣国の安全保障を恫喝と暴力で脅かす北朝鮮を、世界の平和に貢献し、紛争を食い止める活動や、災害救助活動に尽力する日本より優遇し、首脳級の情報交換を行い、国連の協定に違反して投資/貿易の継続、貿易決済の提供を行っている。(今日のニュースでは北朝鮮を地方の一級都市見本市に出展させている)

3)社会主義市場経済という中国独自(というか、訳が分からない)の経済システムを実行したが、結果として、自由主義市場経済を唱える日本より、貧富の差は大きくなり共産主義、社会主義の目指している世界とは別な世界が実現された。

4)政府及び共産党の裕福な指導者層は、子女を欧米に留学させて財産も移し複数のパスポートを入手して、一旦事があれば、いつでも国外に逃亡できるように準備している。伝統的に大統領経験者は、国内に住まないというメキシコのような国もあるが、指導者層が自分達の治めている国に希望を持てていないというのは、いかにも奇妙である。

5)領土を争うのに、公船を相手の領海に入れることしかしていない。もし本気なら、アルゼンチンのように奇襲攻撃が妥当なところだ。毎日入れていればいつか自分のものになると考えているのだろうか。実効支配を続けているロシアと韓国を羨ましいと思っているようだ。


最近 いくつかの興味深いニュースが新聞やネットに載った。
1.文化大革命時、「旧4破」によりどれだけの文化財が失われたか。
 インターネット、網易歴史 10月4日掲載 
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77574&type=
これも今は何ももっていない大衆にとっては、自分たちの財産とは関係ないが、自分たちの祖先の宝が失われたと考えれば、インパクトのある記事だ。文化大革命を称える太子党+上海閥を警戒し団派が流している可能性がある。

2.ネット上で政府高官の汚職を告発した新聞記者が逮捕された。新聞記者は、広東省の劉虎という新快報の記者、汚職をした高官の名前は国家工商行政管理総局の馬正其副局長である。新聞記者は名誉毀損で逮捕されたが、汚職高官はその後逮捕されたかどうか不明である。これは習近平主席を頂点とする太子党の策動だろう
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77802

3.アメリカ留学中の中国人学生が、中国帰国時に政府国安に捕まり、スパイとなる約束をさせられた、という記事では、学生に圧迫を加えて協力の言質をとり 反政府発言をする団体や個人の情報収集に力を入れていることが伺える。
http://www.epochtimes.com/gb/13/10/10/n3983843.htm在美留学生被中共国安绑架-揭露惊人黑幕.html

4.また、記者に対して、試験で資格を与えるという。これは、気に入らない記者を封じ込めること以外、何物でもない。習近平と太子党だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131011-00000043-asahi-int

5.最近、中国国内企業の破綻が近いという話が Forbes誌に載った。これをみると企業の債務が大幅に増加しておりその金額は破壊的だ。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK08031_Y3A001C1000000/

6.一方で、LGFV(Local Goverment Financial Vehicle)と呼ばれる いわゆるシャドーバンキングの融資金額は、国営新華社の推測に基づいて計算すると20兆元 GDPの39%、スタンダードチャータード銀行によると最高24兆元 他の経済関連機関の予測でも3兆ドル前後が多いようだ。これも破綻すると中国だけでなく、世界経済に破壊的なダメージをもたらす。
http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNASFL030J7_03102013000000

7.今年の中国GDP成長率が7.5%と目標を上回るとする発表が中国銀行副総裁からあった。7月8月とPMIも改善している。ただし、副総裁はおそらく太子党か、上海閥だ。周が団派に近いので、副総裁は太子党から出ている可能性が高い。共産党では、よくこのような派閥のたすき掛け人事が多い。日中合弁会社も董事長は日本人、総経理は中国人と言うような配置にするケースが殆どだ。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE99A04G20131011

GDPだけ見ていると中国経済は順調だが、実際は不動産投資からは収益があがらず、国営企業は自転車操業となっている姿が、浮かび上がる。どちらも金が回らなくなったら世界経済への暴風となる。おまけに、マスコミへの圧迫を加え、それらの情報が外に出ないようにしようと言う意思も見える。

日本のバブルは、金利が上がった結果 企業への融資が滞り、結果株と土地の価格が下がり 企業に融資していた金融機関に大量の不良債権が発生したことで起きた。実は 実体経済のダメージは少なかった。もし、中国バブルが弾けたら、GDPの40%を不動産投資が占めている経済へのダメージはそんな比ではない。

それでも李首相と中国銀行周総裁の存在は安心できる要素の一つだ。この二人とも実務者として大変手堅い。特に周は、今回留任したことから見て、太子党からの信頼も厚い。李首相はLGFV(シャドーバンキング)や国営企業の過剰投資はコントロール可能と何度も繰り返し発言しているから、綱渡りでも凌ぐかもしれない。

ただ、今の状況で コントロール可能と言うために取りえる経済政策は限られてきた。また、欧米でかなりリスクが囁かれる記事が多数見られるようになってきた。金は臆病なものだ。これらの記事で、欧米からの投資はとまる、あるいは、引き揚げる。中国にとってはますます厳しい状況だ。

次は中国の取りうる経済政策について、可能性に触れる。


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